所在地 | 新潟県長岡市 |
開設 | 平成21年5月5日 |
面積 | 2.05ha |
公園種別 | 近隣公園 |
設置・管理者 | 長岡市 |
長岡市の都心地域である千秋が原地区は、信濃川の左岸に位置し、商業、文化、芸術、医療などの幅広い業種が集積しています。この信濃川のほとりに、千秋が原南公園は位置しており、堤防上の桜づつみと連続した空間を形成し、長岡の新しい憩いの場として、市民に安らぎと潤いを提供しています。
千秋が原南公園のなかには、冬でも遊べる屋根付き広場「子育ての駅千秋(てくてく)」があり、全国初の保育士のいる公園として、注目されています。また、この公園内には、丸い形をした「えんえん」と呼ばれるテーマサークルがあり、主なものに鯨の噴水、おいも畑、ふわふわ遊びなどがあるのが特徴です。
長岡市は、新潟県のほぼ真ん中に位置しており、日本一の大河・信濃川が市内中央をゆったりと流れ、市域は守門岳から日本海までに広がる人口28万人のまちです。その信濃川のほとりに位置する千秋が原南公園は、堤防の上の桜づつみと連続した空間を形成し、長岡の新しい憩いの場として、市民に安らぎを提供しています。
千秋が原南公園には、子どもたちが笹ふねを作って流すせせらぎがあるほか、「えんえん(形の円とふれあいの園を合わせたもの)」と呼ばれるテーマ別のサークルがあり、主なものに「鯨の噴水」、「おいも畑」、「ふわふわ遊び」などがあります。このような背景の中に「子育ての駅千秋(愛称:てくてく)」があります。
このような中で、長岡市が2004(平成16)年度に策定した「こども王国」基本構想は、少子高齢化時代における「こどもの遊び場」について、子どもたちやその保護者、子育て市民グループ、専門家によるヒアリングや問題点分析などを踏まえて、新たな「こどもの遊び場」のあり方を総合的に検討した結果を反映したものです。その内容は、次のとおりです。
①冬期間も利用できる遊び場空間(全天候型屋根付き施設)の提供
②年齢期別のニーズに合った遊び場機能の提供(小学生対象の運動・遊び場機能、幼児対象の子育て支援機能、中高生対象の多目的スペースなど)
また、「子ども王国」基本構想の検討を進める中で、できるだけ幅広い交流を目標に、様々な世代や地域のみなさんが集うことのできる場所として、「子育ての駅」を整備することとなりました。
「子育ての駅千秋(てくてく)」は、緑あふれる広々とした公園の中に、雨や雪の日でも伸び伸び遊べる屋根付き広場と子育て支援施設を一体的に整備した全天候型公園施設であり、全国初の「保育士のいる公園」として、2009(平成21)年5月5日、こどもの日にオープンしました。都市公園事業と子育て支援事業という他分野の組み合わせにより、親子にとって居心地の良い施設が実現しました。
施設の規模は、鉄筋コンクリート平屋建て延床面積約1,300㎡に、遊びの広場、交流サロン、運動広場、一時保育室などを整備し、職員体制として保育士8名を配置し、常時6名程度が勤務しています。
オープンから2年が経過しましたが、子育て世代を中心に年間来場者数は17万人を超え、1日平均600人が施設を訪れています。
建物は、自然の光を十分に取り入れた開放的な構造で、部屋が“○・△・□(まる・さんかく・しかく)”の3つの部分に分かれている。以下に、その特徴を紹介する。
ドーナツ形の吹き抜け構造となっており、その真ん中にはシンボルツリーが植えられています。赤ちゃんコーナーや絵本コーナーなどがあり、夏はプール遊びに、冬はクリスマスツリーや雪遊びと、室内に居ながら室外の遊びが体験できます。
エントランス兼交流サロンとなっており、テーブルとイスが置かれ、自由に食事したり、情報交換や講座の会場などに使われています。
約400㎡の広さを生かして大型遊具を設置し、雨や雪の日でも屋外と同じように思いきり遊べるスペースになっています。
保育士が常駐する公園として、一時保育が可能であるほかに、子育てに関する悩みを抱える親から気軽に相談してもらうことができ、様々な悩みの解決に役立っています。
施設は利用する人が工夫をしながら使い育てたほうが面白く、利用する方の発想をもとにした展開を取り入れるために、子育て中のお父さんお母さんによる「子育て駅運営委員会」を設置するとともに、登録制による「子育ての駅サポーター」の活用により、公園の四季を活かした、いろいろなアイデアを企画立案し、市民との協働イベントである「子育てフェスティバル」などを開催しています。
現在、市では平成22年度に、長岡市民防災公園内に「子育ての駅ぐんぐん」を設置し、中心市街地にリニューアルした「ちびっこひろば」と平成24年度に新設された「子育ての駅とちお・すくすく」を加えると、計4つの「子育ての駅」を運営していますが、各施設が子育てを市民力、地域力で支えあう拠点として、引き続き多くの市民から利用していただくことが今後の課題です。
そのための方策としては、利用者のニーズを十分に考慮しながら、それぞれの施設の特色を出して、子育ての先輩や親子、若者など世代を超えた多世代の交流を進めていくことが大切であると考えます。また、「子育ての駅千秋(てくてく)」、「子育ての駅ぐんぐん」は、公園としての憩いの場と子育て施設が持つ機能を最大限に引き出すことにより、より多くのリピーターを確保することが大切です。
さらに、公園内に「子育ての駅」があることから、子ども連れ以外の人たちから見た場合、利用しにくいような印象を持たれますが、誰もが利用できる開かれた雰囲気の公園づくりが必要です。
長岡市の「子育ての駅」にとって何よりも大切なのは、市民とともに育てていくことにあります。ボランティアの方々をはじめ、より多くの市民から親子の様子や子どもたちの成長を見守る場所として、「公園と子育ての駅」への取り組みがあり、今後も「前より前へ!長岡」をモットーに、魅力ある公園づくりを目指していきたいと思います。
長岡市 都市整備部 公園緑地課